The  new England Journal of Medicine という一流雑誌にファイザー製のワクチンの有効性と副反応についての論文があります。

「Safety and Efficacy of the BNT162B2 mRNA Covid-19 Vaccine」と検索しても無料で読むことができます。

16歳以上の方43448人をワクチン群21720人とプラセボ(生理食塩水)群21728人に無作為に割り付けて接種し、その後Covid-19に感染する人数を確認していく比較試験です。

尚、ワクチンを接種されたのか、生理食塩水を接種されたのかは本人はわかりません。

1回目接種した後、3週間あけて2回目も同じものを接種します。

結果は1回目の接種後11日まではほぼ同数の感染者が確認できます。

しかし、接種後2週間を過ぎたあたりからワクチン群は感染者の数がほとんど増えなくなったのに対し、プラセボ群では同じペースで感染者は増え続けました。

その結果、2回目接種後1週間(1回目接種から4週間)経過してからの予防効果は95%(ワクチン群の感染者8名 vs プラセボ群の感染者162名)と示されました。接種を受けた人は4週間経つとほとんど感染していないことが分かります。

インフルエンザの予防効果が50ー70%ですから、コロナワクチンの予防効果が非常に高いことがわかります。

副反応としてはワクチン群はプラセボ群と比較して、接種部位の痛み、腫脹、発赤が見られたほか、発熱、頭痛、筋肉痛、リンパ節腫脹といった症状が多く見られましたが、症状は軽症から中等度で速やかに症状は改善しています。

発熱の割合としては1回目のワクチン接種後だと1-4%ですが、2回目接種後は10%台と2回目の方が副反応の頻度は多い傾向が見られます。

アナフィラキシーの頻度としては20万人に1人の割合ででますが、対応をしっかりしていれば許容範囲と考えられます。

現時点では非常に有効で安全性が高いワクチンであることがわかります。

尚、白人、黒人、ヒスパニック、ラテン系、その他の人種差および男女差による有効性の差は認めず、有効性90%台の高い数値をしています。長期的な効果については今後の報告が待たれますが、現時点では有効性は高く、副反応は許容範囲と考えてよいでしょう。